Lesson3:犬のマーキングとは?
特に、室内犬の飼い主さんから多く寄せられるお悩み |
電柱で足を高く上げておしっこをしている犬を見かけたことはありませんか?
それが、一般的なマーキングのイメージかも知れません
マーキング=少量のおしっこを色々な所でする行為。と思われがちですが、その他、顔や体をスリスリしたり、肉球の汗をつけたりして、自分の痕跡(フェロモンやオシッコなど)を残して、自己主張(自分の物とアピールしたり、縄張り主張)をする手段、全般を言います
発情的な意味が強い、尿によるマーキングは特に「スプレー」と言いますね
犬はどうしてマーキングをするの?
犬のマーキングは、自分のニオイをつけることで、自分の縄張り(テリトリー)主張をしたり、
異性にアピールするための、本能的な行動です
電柱などで足を高く上げて「おしっこ」をしている犬がいますが、
あれは「ここをテリトリーにしているボクは、こんなに大きな犬なんだ、強いぞ!!」と
そこを通る動物たちにアピールしているのです
自分のテリトリーを主張する事、異性にマーキングでアピールをすることは、
野生で暮らす犬にとっては、種を残すため、生きる為にとても大事な本能なんです。
また、マーキングは男の子(オス犬)特有の習性ではなく、
女の子(メス犬)でも、マーキングをする場合があります
野外と室内マーキングの違い
外(野外)でのマーキングはテリトリー(縄張り)主張が原因であることが多いのですが、室内でのマーキングは主に、2つの理由があるようです
1)野外マーキングと同じく自己主張
飼い主さんとの主従関係、上下関係が上手くいっていない場合、
飼い主さんが犬のライバルの1人となりますから、飼い主さんのニオイがついている場所、
飼い主さんが良くいる場所などにマーキングをします。
例えば、我が家の愛犬CoCoは、当時小学2年生だった娘の部屋でだけ、マーキングをしていた時期がありました(><)
CoCoは、自分と娘が同等と理解していたため、飼い主であるボクや妻に、娘より強いことをアピールしていたのでしょう。
飼い主は、その犬のお世話をしている大人だけではありません
人と暮らす以上、そこに暮らす人全てが、犬より上であることを理解させることが、マーキング対策は勿論、愛犬が家族に怪我をさせないための、大切なお約束事の1つとなります
その他、飼い主さんに少し、頼りなさを感じている場合、
「自分が守らなきゃ!!」という正義感?から、室内をしっかり自分のテリトリーにして、
守ろうとしている場合もありますね
「お気持ちだけで・・」と言いたくなるところですが、
飼い主さんは、愛犬よりも強くたくましいリーダーであることを理解させて、安心させてあげましょう
2)安心感を得るためのマーキング
臆病な犬に多くなりますが、室内の「怖いもの。気になるもの」といった、何らかの不安を解消するために、マーキング=自分の物にすることで、安心感を得ようとしている場合があります
例えば、子犬はよく自分のオシッコやウンチの上で、ゴロゴロ転がってニオイつけをしたり
しますよね。人からすると「ひえ〜!!」
子犬との楽しい生活の夢が一瞬、崩れ落ちる瞬間です(笑
それと同じように、少し臆病な犬や神経質な犬は、縄張り主張とは別の意味でマーキングを繰り返すことがあることも、理解してくださいね
マーキング対策
上記の事からわかるように、マーキングは犬が種を残すために、
そして自分の命を守るために、とても大事だった本能(習性)です
ですから、通常のトイレのしつけに比べ、マーキングのしつけは、より大変ですし、
ある程度はあきらめも必要な部分があることを、理解する必要があるでしょう
その上で、出来るマーキング対策です
マーキング対策その1:去勢、避妊
犬の去勢や避妊については賛否両論がありますが、
マーキング対策としては、とても有効な手段の1つです
マーキングの習性が身につく前の段階で、出来るだけ早めの手術が、より効果的です
マーキング対策その2:しつけでマーキング対策
マーキングのしつけは、飼い主さんとの主従関係の明確化と、
トイレのしつけの組み合わせで行っていきます。
また、上記でお伝えした「マーキングの理由」も踏まえて、
愛犬がマーキングする理由を把握してしつけていくと、よりスムーズに行きやすいです
※マーキングのしつけは、「犬のしつけ学科」を読んでくださいネ
マーキング対策その3:環境でマーキング対策
しつけだけでは改善しにくい、犬の本能「マーキング」ですから、何が何でも辞めさせる!!という意識から方向転換をして、マーキングをさせてあげる。という事も1つの手段です
愛犬が好んでマーキングをしている場所があれば、そこをマーキングの場所に決めて、壁にペットシーツを貼りつけて対策をしたり、電柱代わりに、2Lのペットボトルにペットシーツを撒きつけた物を置いて、その下にも、ペットシーツを敷いておくなどマーキングが出来る場所に誘導する事で、落ち着く場合もあります
マーキング用のトイレも販売されていますよね^^
用意した「マーキングトイレ」に上手く誘導するには、マーキングトイレに「トイレを誘導する細工」のある、トイレ誘導ペットシーツを使ってあげると良いですね
また、犬はニオイつけをした場所に、マーキングを繰り返す習性がありますので、
他の場所にニオイが残っていると、そっちに誘導されてしまいがちです。
されては困る場所のトイレの痕跡(臭い)は、香りのつかない「消臭剤」で、
しっかりと消臭をしてあげると、より、理解しやすくなりますよ